max2451実験中
RIGの回路ではうまく動作しないような気がしてきたので自分でせっけいする。
もしかするとuPC1478からVCOの制御電圧を取り出す方法の検討の方が近道かもしれない。
MAX2451の出力にMC1495を使った掛け算器を接続しコスタスループを構成しました。この回路でBPSKのキャリア再生と信号の復調ができました。
回路図
実験基板は↓
セラミックパッケージのMC1495が追加になっています。−12V電源のためDC-DCコンバータも用意しました。次には単電源にしたいです。
I信号(上)とQ信号(下)です。BPSK信号なのでI信号に情報が乗っています。
上下とも200mV/DIVです。今度はちゃんとI信号が出てきました。
中心周波数が57.018MHzで、キャプチャレンジは20kHz、ロックレンジは170kHzでした。
今後やらないといけないこと
ループゲインの測定とループゲインの最適化 | MAX2451の平衡変調器の位相比較器としてのゲインが不明。データシートに記載なく実測で求める。全体的に現状ではややゲイン不足か?と言う感触。 |
ロールオフフィルタの設計 | 今回はCRのフィルタで作りましたがuPC1478の時に設計した物を搭載する。 |
VCOの検討 | VCOの可変範囲は広すぎないか? |
掛け算器定数 | 掛け算器出力がオペアンプの同相入力範囲ぎりぎりかも。 |
キャプチャレンジの拡大 | そもそも何によってキャプチャレンジが決まるのか?を調査。ループゲインとフィルタで決まるんでしょうけど。 |
その他いろいろ。
一応今日まで考えてみた回路。部品がなくてまだ組んでいません。
今度の休みにE12系列全部買って来よう。
コスタスループのループゲイン
MAX2451の位相比較器は、多分二重平衡プロダクト検波型。
この位相比較器の変換ゲインKΦは
KΦ=gm×RL×Vi/π
gmとRLが不明。
エイやでループを組んでからPM信号いれて測定しよう。
コスタスループの極性
BPSK入力信号を
cos(ωct±90°)
VCOの出力を
cos(ωct + Φe) (Φeは位相誤差)
とする。
入力信号とVCOの掛け算の結果のベースバンド成分・・・1
入力信号とVCOを90°移相した信号を掛け算した結果のベースバンド成分・・・2
1と2を掛け算した結果のDC成分は
sin(2Φe)
(計算途中は省略)
となり、VCOの位相が進むと(=周波数が高くなると)掛け算器の出力電圧は+に振れる。
VCOは制御電圧が高くなると周波数が高くなる回路になっているので、掛け算器とVCOの間に反転増幅器が必要。
・・・・だと思う。作ってみてロックしなかったら極性を反対にしてみる。
MC1495の設計手順(の不正確な和訳)一部自分の回路の定数に書き直してあるのでそのまま読むと混乱するかも知れません。
また、電車の中でpalmに入力したものなので誤字もありそう。
STEP1
I3,I13を決める
同じにする必要はないがとくに異なった値にする必要もない。1mA近辺の値。
V−=−12V
R13=1000オーム
I13=11.3/1500=0.75mA
スケールファクタを可変にしたい時にはR3を可変抵抗にする。
正確なスケールファクタを必要としない用途ではPIN13とPIN3を接続して1つの抵抗にできる。このとき抵抗値はさきほど求めた値の1/2とする。
STEP2
RXとRYの決定
入力TRを常にアクティブにするために次の関係にする
VX/RX<I13
VY/RY<I3
A GOOD RULE OF THUMBは
I3RY>=1.5VY(max)
I13RX>=1.5VX(max)
とすることである。
STEP3
RX,RYとI3が決められたのでRLが求められる。
K=2RL/RXRYI3=4/10
従って
RL=20K
STEP4
必要な電源電圧を求める。(等価回路を参考にして)
入力に最大電圧が印可された時にQ1,Q2,Q3,Q4が能動領域になるためにそれぞれのコレクタ電圧が最大入力電圧よりもコンマ数V高くなっていなければならない。また、Q3,Q4のコレクタ電圧は1番PINの電圧よりダイオード2つ分電圧が低くなります。1番PINの電圧は最大入力電圧より2.0V高くする必要がある。したがって、入力電圧が5.0Vとすると1番PINのは最低でも7.0Vが必要なので、V1=9.0Vにする。
1番ピンには常にI3の2倍の電流が流れているので、1番PINの電圧は抵抗(R1)を挿入することで設定できる。
R1=(V+ − V1)/1I3
V+を15VとするとR1=3KΩ
Q5,Q6,Q7,Q8のベース電圧は、1番PINよりもダイオード1つ分低くなっている。したがってこれらのトランジスタをアクティブにしておくために2番ピンと14番PINの電圧は、1番ピンの電圧と+側の電源電圧の中間くらいにしておく。この例では、11V。
STEP5
DCの用途(掛算回路、割算回路、平方根回路)では、平衡出力をGND電位基準の不平衡出力に変換することが要求される。
Fig.22の回路は、出力電圧Voは
Vo=(I2 ? I14)RL
IA ? IB = I2 ? I14 = 2*IX*IY/I3 = (2*VX*VY)/(I3*RX*RY)
なので
Vo = (2*RL*VX’*VY’)/(4*RX*RY*I3)
VX’,VY’は分圧器に入力される電圧。
オペアンプの選択は、低入力電流、低オフセット電流、広いコモンモード入力電圧範囲が高CMRR特性同様に要求される。MC1456、MC1741か要求を満たす。
Fig.21の定数を決める。
VX=VY=0のときI2とI14はI13と等しくなる。STEP3でRLを20kΩ、STEP4でV2,V14を11Vにした。これらからRoは求められる。(オペアンプの入力バイアス電流を除く)
V2/RL + I13 = (V+ − V2)/Ro
この例では
11V / 20Kohm + 1.0mA =(15v ? 11v)/Ro
Roについて解くとRo=2.6K ここでは3.0kohm
Ro=2.6kのとき2番ピンと14番ピンの電圧は
V2=V14=10.4V
定数計算用エクセルファイル(あくまでも自分用なのでそっけない)
eye pattern
これが正解かどうかは判らない
ゼロインしたときのI信号とQ信号を見ると
上が I(50mV/div)
下が Q(500mV/div)
波形が変なのは信号発生器が原因ではないかと思う。